『池田修三と詩人たち』へ

谷川俊太郎さんのtwitterで見かけてずっと気になっていた、
『池田修三と詩人たち』という展示に行ってきました。
会期終了ギリギリセーフ・・・

 

http://www.shuzoikeda.jp/

渋谷のシダックスギャラリーでの展示でした。
オープン前のシダックスギャラリー。
外からのぞくとこんな感じです・・・わくわく!

そしてオープン。
明るくて白くて開放的な空間。
決して広くないけれど、

ノスタルジックなようでいてモダン、
スイートなようでいて案外力強い、

池田さんの世界が広がっていました。


開館すぐだったせいか、

ゆっくり見ることができ、
渋谷の喧騒とは別空間の世界を満喫できました。

私が特に楽しんだのは

版木を展示してあるコーナー。
1枚の作品を仕上げるのに、

赤、緑、黒の版木を重ねているのだということが

よくわかります。
この重なりが絵の奥行や、

意外な力強さの要因なのかなと思いました。

 

それに、木版画の線って銅版画にはない

力強さ、暖かさが感じられますよね。
透明感というよりは、少し混濁したような深い色合いと、

木版画の線が良く合います。

そんな池田さんの作品に
森雪之丞さん、谷川俊太郎さん、倉本美津留さん、

江國香織さん、服部みれいさん、一青窈さんが
詩をつけて、一緒に展示をしてあり、

詩集を見ているかのような気分になりました。


言葉と絵と・・・合わせて味わうと、

また違った印象がうまれるのが新鮮。
自分が最初に絵を見たときのイメージと、

詩を読みながら見るイメージでは随分と印象が変わり
どうしても詩人の人たちの言葉にひっぱられてしまいます。


言葉の力ってすごい!!と思いました。
でも、帰宅してから思い返すと言葉よりも

自分が感じた印象のほうが強く残っていて・・・
それがなんだか不思議でした。


池田さんは秋田県かほ市の出身だそうです。
秋田県発行のフリーマガジン『のんびり』の詩修という連載は
池田さんの作品に様々な詩人が詩を寄せているコーナーだとか・・・

なんと贅沢な!
1980年代に秋田相互銀行の通帳やカレンダーをはじめとして、
大手企業のカレンダーやテレホンカードなどにも

作品が採用されていたそうです。
全然、知らなかった・・・

改めて、今、見ても全く古めかしくなくて

年代不詳な作品なのだな~と。

 

絵葉書と豆本のセット、作品集も出版されています。
※作品集はこれから発売※

 

 

渋谷の展示はもう終わってしまいますが、
公式サイトには「その他、全国巡回、続々決定中」とありますので
今後もどこかでご覧になれる機会がある・・・かも。