アーディゾーニの魅力を再確認

今年は、アーディゾーニの作品が

沢山、出版・復刊されました。

これはアーディゾーニ大好きな私にとっては、とても嬉しい出来事。

 

また、もう既に会期は終わってしまいましたが、銀座の教文館では

「エドワード・アーディゾーニ展」が

開催され、アーディゾーニの貴重な展示に加え、豪華な講師陣の講座も企画されていました。

 


アーディゾーニ好きにはたまらないアーディゾーニ尽くしの展示。

しかも、この素晴らしいコレクションの数々は(まさにお宝!)

そのほとんどがこぐま社創業者で現・相談役の佐藤英和さんの

コレクションだというのが、すごい!というかこわい(笑)!というか・・・

以前から、佐藤さんのアーディゾーニ好きは有名でしたが

こんなに沢山お持ちだとは—とにかく圧倒されました。


佐藤さんご自身が、アーディゾーニ作品とは不思議な縁があったと

語っていらっしゃいますが、その情熱が縁を引き寄せたのではないかしらと

私はひそかに思っています。


展示会場には貴重な原画から、絵本・挿絵の仕事、

日本ではあまり知られていませんが、子どもの本の関係以外のアートワーク、

友人にあてた絵手紙などなど・・・

何気なく描かれたようなペン画であったり、

気ままな感じの水彩だったり、

スケッチ、リトグラフ、手紙に添えられたイラスト・・・

アーディゾーニの多彩な魅力に満ちていました。


静かな空間で、じっくり作品に浸れることができ、

とても贅沢な時間が流れていました。


ちいさいおうち通信6月号でもご紹介しましたが、

アーディゾーニの作品の中でも、1963年に『チムとゆうかんなせんちょうさん』が刊行されて以来、ずっと人気のあるチムシリーズ。

残念ながら品切れのものが多かったのですが、

全11巻あるシリーズのうち5冊が復刊されることになりました。

(なかがわちひろさん訳です)

この機会をお見逃しなく!


ちなみに・・・チム・シリーズの魅力を『かいじゅうたちのいるところ』の作者

モーリス・センダックは『センダックの絵本論』(岩波書店)で

大いに語っており(ご紹介したいのですが長すぎるのでここでは断念)

とても興味深いです。


また『絵本の魅力』(吉田新一/著 日本エディタースクール)にも

『チムとゆうかんなせんちょうさん』の読み解き方が解説されています。

こちらも、とても面白くておすすめ。


アーディゾーニ、英国絵本の歴史などに

興味のある方はぜひ、ご一読ください。

一見軽やかで何気なく描いたかのように見える

アーディゾーニの絵本の持つ奥深い魅力をより深く感じることができます。




最後に、個人的におすすめしたい

アーディゾーニ挿絵のファージョンの作品を

駆け足でご紹介いたします。

 

ファージョンといえばアーディゾーニ―の挿絵が

すぐに思い浮かぶくらい印象的なファージョンの作品集。


どれか1冊を選ぶのは、とっても難しいのですが

今回は『ヒナギク野のマーティン・ピピン』をご紹介。

 

自分の娘をさがしにヒナギク野になっていきたマーティン・ピピン。

ヒナギク野にいる女の子たちに、それぞれに合ったお話をしてあげるという形式で、

サセックスを舞台にした短編が語られます。

 

その中でも『エルシー・ピドック ゆめでなわとびをする』は

私にとっては特別に思い出があり、大好きなおはなしです。

私も、あの縄跳びがほしいと何度夢見たことか・・・

縄跳びで遊ぶときは、このお話に出てくる「アンディ、スパンディ・・・」という

うたい文句をずっと呟いていたのを思い出します。

 

いっとき、絵本も出版されており、それもかわいかったのですが

虹のブランコでも紹介されていました /現在は品切れ中・残念!)

今でも、私の頭の中では、アーディゾーニのイラストの

エルシー・ピドックがケーバン山で縄跳びをしている風景が浮かんできます。

 

アーディゾーニのイラストとファージョンの物語が結びついて

ひとつの世界を作っているなと感じることができる作品です。

 

ファージョン作品集は文庫版になっているものもあります。

(一度、文庫になってものの、現在は文庫版は品切れ

というものもありますのでご注意ください)

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コメント: 3
  • #1

    Isela Chaudhry (金曜日, 03 2月 2017 02:04)


    constantly i used to read smaller content which also clear their motive, and that is also happening with this paragraph which I am reading at this time.

  • #2

    Ted Belfield (金曜日, 03 2月 2017 09:44)


    Wow, this article is pleasant, my sister is analyzing these things, thus I am going to convey her.

  • #3

    中村音吉 (木曜日, 21 12月 2017 11:06)

    私中村音吉と申します会計と不動産を過去にやっておりました。労務管理士の資格はあります。一度ご連絡下さい。電話番号は090-2652-9437
    です