この季節にはやっぱりクリスマスの絵本②

Ⓒクリスマスまであと九日-セシのポサダの日
Ⓒクリスマスまであと九日-セシのポサダの日

やはりこの季節に読みたくなるクリスマスの絵本。 ちいさいおうちのブッククラブの会員様にお配りしている 『ブッククラブ新聞』も今回のテーマはクリスマス。 おすすめのクリスマスの本を国ごとにご紹介し、大好評だったので(身内にですが)、こちらでも何冊かご紹介させていただきます。

 

第2弾で、ご紹介するのはメキシコのクリスマスです。

『クリスマスまであと九日-セシのポサダの日』 (マリー・ホール・エッツ とアウロラ・ラバスティダ/作 たなべいすず/訳)

メキシコのクリスマスと聞いて、すぐにイメージが浮かぶ人はあまりいないかもしれません。

でも、この絵本を知っていればすぐに「ポサダの日!!」とひらめくのでは?

そのくらい印象的な絵本で、私は幼いころから、この本に出てくる『ピニャータ』に 並々ならぬ憧れを抱いていたものです。

メキシコのクリスマスの描写は異国情緒たっぷりですが、 子どもがわくわくクリスマスを楽しみにする気持ちは万国共通。

主人公のセシの心情描写もとても細やかに描かれていています。

子どものころに読んだときは、セシがワクワクしたりハラハラしたりするのに自分も一緒に一喜一憂していましたが、大人になってから読むとセシのいじらしさに胸がきゅうううんとしてしまいます。

全体的に抑えたイラストの中に使われる鮮やかで温かい色味が印象的なエッツのイラストもとても素敵です。

あまり派手な絵本ではありませんが、しみじみ素晴らしい大好きな絵本ですので、 多くの方に読んでほしいと思います。